「発達障害について調べてみても、難しい言葉が多くて良くわからない」
「自分の発達障害について、どう対処していけばいいのかわからない」
そんなことを思ったことはありませんか?
今回は難しい医学書や専門書ではなく、誰が読んでもわかりやすい発達障害に関する本を6冊ご紹介します。
そのうち3冊はマンガで、残りの3冊もイラストが豊富なので、読書が苦手な方にもおすすめです。
発達障害について学べる!おすすめのマンガ
まずは、マンガから3冊を紹介いたします。
活字でしっかりよみたいという方は、この項目は飛ばして、残り3冊の本をご参照ください。
ヒトはそれを「発達障害」と名づけました 著:ダックス
筑波大学DACセンター(ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター)監修、そこの職員であり、発達障害当事者のダックスさんが執筆したマンガです。
当事者の視点と専門家の視点の両方が入っているため、信頼性がかなり高いです。
この本の中では著者でもある主人公のダックスと6人(匹)のキャラクターが登場します。
それぞれのキャラクターはカラフルに色分けされています。
この色分けには意味があり、発達障害とは障害が「ある」か「ない」かハッキリ分けられるものではなく、色のように濃淡のあるものだからだと本の中で語られています。
発達障害を持っている、もしくは、その疑いがあるという方は、自分の症状と類似するキャラクターと自分を重ね合わせることで理解が深まります。
ニュートという障害のないキャラクターからの視点もあるので、発達障害の当事者でなくても自分と重ね合わせることができ、学びがあります。
ニュートという障害のないキャラクターからの視点もあるので、発達障害の当事者でなくても自分と重ね合わせることができ、学びがあります。
空気が読めなくてもそれでいい。非定型発達のトリセツ 著: 細川貂々
「ツレがうつになりまして。」のシリーズで有名な細川貂々さんのマンガです。
精神科医の水島広子先生との共書で、マンガにも登場します。
ツレさんがうつ病なことは有名なのですが、細川貂々さん自身が発達障害グレーゾーンの当事者だったことはご存じでしょうか?
物語は、細川貂々さんが水島広子先生に出会ったことから始まります。
細川貂々さんは、水島広子先生の主催するワークショップに参加し、非定型発達の可能性を指摘されます。
そして、そこに定型発達である細川貂々さんの担当編集者さんが加わって3人の会話が始まります。
定型発達である担当編集者さんと非定型発達である細川貂々さんの違いに触れながら、非定型発達の方、発達障害グレーゾーンの方、発達障害のある方も含め、どんなことがしんどいのかが語られます。
それに対し水島広子先生が優しく、ときにユーモアを込めて、どんな工夫が出来るのかを話をしてくれます。
楽しみながら読めて、定型発達・非定型発達どちらの方にとっても共感出来ることが多い本です。
また、細川貂々さんと水島広子先生の共書の「それでいい。」シリーズは他にも複数冊出版されています。
そちらでは発達障害に触れられているわけではありませんが、心が軽くなるマンガとしておすすめです。
マンガでわかる 私ってADHD脳!? 著:司馬理英子
こちらは、発達障害の中でもADHDに特化した内容になっていますが、発達障害グレーゾーンの方やASDの方でも共感できます。
物語は、28歳の雑誌編集者である里子が仕事でミスを繰り返し、後輩が先に出世してしまうところから始まります。
後輩の出世に対して「何故私じゃないんですか!?」と上司に文句を言いに行く里子ですが、「片付けが出来ず、デスクの上がぐちゃぐちゃ」「締め切りが守れない」「仕事の予定を忘れる」「仕事はいつも先延ばし」そんなやつに任せられるかと言われてしまいます。
自信を喪失してしまう里子でしたが、そんな時に木場メンタルクリニックを受診し、木場えり子先生に出会います。
上手くいかないことを木場先生に相談しながら里子はひとつずつ解決していきます。
少しだけ専門用語も出てきますが、木場先生がとてもわかりやすく解説してくれるので、はじめて知る言葉でもすんなり理解出来る本です。
発達障害について学べる!おすすめの本
ここからは、発達障害について学べるおすすめ本の紹介をしていきます。
イラストが豊富で、文章が苦手な方でも読みやすいものを選びました。
上記のマンガで大枠を学んでから、これから紹介する本を読んでいくと、より理解が深まりおすすめです。
ちょっとしたことでうまくいくシリーズ
ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が〇〇ための本というシリーズで全6巻あります。
- 働く
- 暮らす
- 人間関係で困らない
- 上手にお金と付き合う
- 生きる
- 上手に勉強する
6つのテーマの中から、そのときの困りごとに一番近いものを選んで読むのがいいでしょう。
タイトル毎に著者が違いますが、構成は全て同じなので、著者が違うからといって違和感を感じることはありません。
筆者自身も、この記事を書くまで、違う人が書いていたことに気が付きませんでした。
構成は①事例②原因③解決策という流れになっています。
- 事例
- 発達障害にまつわる様々なトラブルが事例として紹介されています。
- 原因
- 発達障害の何が原因となっているのかが書かれています。
- 解決策
- 事例をいかに解決すればよいかという解決策が記載されており、一番ページ数を割いている部分です。
- 複数の解決策が記載されていることもあるので、自分にあった解決策を試してみるのが良いでしょう。
この本は最初から最後まで通しで読むというよりは、目次を見て「あ、私これに困ってる!」というものを探して、そこを読んでもらう形がおすすめです。
大人の発達障害 仕事・生活に困ったによりそう本 著:太田晴久
可愛いイラストが特徴的な本書ですが、内容は本格的です。
考え方や思考のクセについてもアプローチしているのも、特徴のひとつです。
構成は、以下の通りです。
- あるある!とその原因
- 起こりやすい「困った」状況と、その原因となる特性についての解説
- 解決のヒント
- 特性を踏まえた「困った」を乗り切るための工夫
- ポジティブシンキング
- 思考を変えてラクになる考え方の提案
- 私はこうしてます
- 当事者が実際に行っている具体的な解決法
実際には、行動は変えられなくても、考え方を変えるだけで解決したり、心が軽くなることはたくさんあります。
具体的な方法論も大切ですが、思考のクセを治す方がハマる場合もあるのではないでしょうか。
発達障害サバイバルガイド「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47 著:借金玉
発達障害当事者である借金玉さんが、自身の体験や工夫を紹介しています。
発達障害当事者が生き抜いていくためのハックが、47個詰め込まれています。
いかにラクに生きていくかを考え抜いたそれぞれのハックは、発達障害当事者でなくても納得できる部分が多々あります。
単純に読み物として、とても面白いです。
あくまで借金玉さん自身の体験や工夫が記載されているので、人によっては当てはまらないこともあるで注意しましょう。
全てを鵜呑みするのではなく、自分に合ったものだけ取り入れていくことも大事です。
まとめ:まずは気軽に手に取ってみよう
今回は、発達障害について学べるおすすめの本を6冊ご紹介しました。
専門職ではない、一般の方や発達障害当事者の方が読んでもわかりやすいものを厳選しました。
本を最初から最後まで全て読み込んで、1から10まで理解しなければいけないということはありません。
マンガをサラッと読んたり、目次を見て自分が困っている部分だけ拾い読みするなど、まずは気軽に本を手に取ってみてください。
マンガをサラッと読んたり、目次を見て自分が困っている部分だけ拾い読みするなど、まずは気軽に本を手に取ってみてください。
ケイエスガードでは、発達障害についてのお悩みの相談も受け付けています。
障害のある方の就労のサポートをしていますので、悩んでいることを一緒に考えていったり、就職に向けて一緒に進んでいくことも出来ます。
まずは、一度ご相談ください。