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B型事業所でトラブルがあった時はどうする?おかしいと思った時の対処法を解説

就労継続支援B型事業所(B型事業所)は、一般企業に勤めることが難しい方が利用できる福祉サービスです。

雇用契約を結ばずに就労訓練を行う場として、多くの方がB型事業所を利用しています。

しかしB型事業所では、時に「自分に合っていないんじゃないか?」「何かがおかしいな」という事態が起こることがあります。

B型事業所で起こる様々なトラブルが理由で、継続して利用することが難しいというケースも少なくありません。

今回はB型事業所でトラブルにあった時の対処法について、詳しくお伝えします。

B型事業所で「おかしいな」と思ったことがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

B型事業所でよくあるトラブルとは

B型事業所でよくあるトラブルは、大きく次の3つに分けられるといえます。

  1. 支援員との関係性でのトラブル
  2. 利用者同士の人間関係のトラブル
  3. 工賃についてのトラブル

それぞれについて詳しくみていきましょう。

支援員との関係がうまくいかない

B型事業所には、生活支援員・就労支援員が在籍しています。

B型事業所の職員として、利用者の指導や支援を行う役割を担っている支援員ですが、その職務態度や対応、利用者とのコミュニケーションから、トラブルに至ることがあります。

支援員との関係によるトラブルの一例は次のとおりです。

支援員の職務態度、対応によるトラブル
  • 利用者に対して高圧的な態度をとる
  • 利用者によって対応が違う
  • 利用者を無視する など
支援員と利用者とのコミュニケーションによるトラブル
  • 距離感が掴めない、分からない
  • 目標に合った支援を受けられていない
  • 自分の意見や意思を伝えられない など

上記にあげた以外にも、様々なトラブルが考えられます。

支援員といっても1人の人間ですから、相性が合わないことはあるでしょう。

しかし、支援員によるいじめや不適切な扱いによる権利の侵害や、健康が損なわれるようなことは、あってはならないことです。

「おかしい」と感じたときには、まず信頼できる人に相談してみましょう。

後ほど相談窓口もご紹介します。

利用者同士の人間関係が難しい

B型事業所は、様々な利用者が同じ空間で働く場面が多くあります。

コミュニケーションが苦手な人もいれば誰とでも話せる人もおり、中には感情のコントロールがうまくできない人もいるでしょう。

そのため、作業中や休憩時間に不快な思いをしたり、同じ空間にいることが難しいと感じるケースがあります。

利用者同士の人間関係によるトラブルの一例は次のとおりです。

  • 利用者間で特定の人を無視する
  • 利用者同士で悪口をいう
  • 利用者とのコミュニケーションが一方的で苦痛を感じる
  • 利用者との意思疎通が難しい など

上記にあげた中でも、無視や悪口は「いじめ」にあたるといえるでしょう。

B型事業所でのいじめは見過ごすことができないトラブルです。

後ほどご紹介する対処法を参考に、早急に対応する必要があります。

工賃が安すぎる

B型事業所では雇用契約を結びません。

そのため賃金は「工賃」として、最低賃金を下回る金額を設定している事業所がほとんどといえるでしょう。

B型事業所の平均工賃は、次のとおりです。

就労継続支援 B 型事業所の平均工賃 (令和2年度)

月額 15,776円

※参考:厚生労働省「令和2年度工賃(賃金)の実績について」

上記のように、一般的な給与と比べてかなり低賃金であることがわかります。

B型事業所の設定する工賃は障害年金の受給や実家暮らしを前提としており、一人暮らしをするには厳しい金額であることが現状です。

工賃が安いことに加えて、作業内容が単純で反復的なものが多い場合は、B型事業所で働くことへの苦痛が増すことも考えられます。

B型事業所でのトラブルへの対処法 

B型事業所では、人間関係や工賃についてなど、様々なトラブルが起こり得ることがわかりました。

では、実際にトラブルに見舞われた場合は、どのように対処したら良いのでしょうか。

ここからはトラブルへの具体的な対処法についてお伝えします。

事業所スタッフにありのままを伝える

B型事業所でトラブルに見舞われたときは、まずB型事業所のスタッフにありのままを伝えましょう。

いつ、どこで起きた、誰とのトラブルなのかを落ち着いて伝えることが大切です。

トラブルの内容が担当支援員に関わる場合は、他のスタッフやサービス管理責任者へ相談することをおすすめします。伝える際には、相談室などの個室を使ってもらいましょう。

トラブルの内容や状況によっては、担当支援員の変更や、事業所自体を変更するという対応をとることも考えられます。

自治体の福祉相談窓口へ相談

B型事業所でのトラブルについて、事業所スタッフに相談できる人がいない、伝えたけれど解決に至らないといった場合には、お住まいの自治体や社会福祉協議会の相談窓口を利用してみることをおすすめします。

各自治体には、「市町村障害者虐待防止センター」と「都道府県権利擁護センター」が設置されています。

※参考:厚生労働省「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の概要」

虐待を受けた、または虐待を発見した場合は速やかに相談しましょう。

また、各地にある社会福祉協議会には、公正・中立な第三者機関として、「福祉サービス運営適正化委員会」が設置されています。

「事業所に問題を感じるが、どこに言えば良いか分からない」といった場合には、相談してみると良いでしょう。

※参考:東京都社会福祉協議会「福祉サービス運営適正化委員会とは」

A型事業所、移行支援を利用した一般就労へのステップアップを目指す

「B型事業所の工賃が安すぎる」「作業内容のレベルが合っていない」といった場合は、A型事業所へステップアップするのも対処法のひとつです。

A型事業所は雇用契約を結ぶため、最低賃金が保証されています。

また、「将来は一般企業への就労したい」という場合は、就労移行支援事業所を利用することをおすすめします。

就労移行支援とは、一般企業で就労するために必要な訓練を行う場です。

就労に関するトレーニングのほか、職場見学や実習なども行っています。

A型事業所や一般就労へステップアップするためには、安定して通所できることが大切です。

B型事業所に通所しているという方は、通所の目的をあらためて振り返ってみると良いでしょう。

一旦通所を休んでみる

B型事業所でのトラブルや問題により、体調を崩したりメンタルが落ち込んでしまった場合は、一旦お休みするのもひとつの方法です。

通所を続けることにより、体調がさらに悪化して長期休養になることを防ぐためにも、無理せずゆっくり休むことが大切です。

また、休むことで物事を冷静に考えることができるでしょう。

お休みするときには家族や事業所に伝えるほか、主治医やカウンセラーなどにも状況を伝えておくと、今後の復帰がスムーズです。

まとめ:ひとりで抱え込まずにまずは相談を

B型事業所でのトラブルや、「おかしいな」と思った時には、ひとりで抱え込まずに相談することが大切です。

支援員には言いづらい場合には、信頼できる人や主治医のほか、自治体などの相談窓口も利用してみてください。

ケイエスガードでは、本人に合った働き方についての提案やサポートをしています。

ぜひ一度お気軽にご相談ください。

ケイエスガードでは障がいをお持ちの方を対象に就労移行支援を行っております。

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監修者

片桐 隆弘

片桐 隆弘

10年以上福祉に携わっています。
その経験を生かし、このサイトでは記事監修を務めています。
【免許・資格】
ホームヘルパー2級
社会福祉士
精神保健福祉士
サービス管理責任者基礎研修
サービス管理責任者実践研修

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