うつ病はパワーハラスメント・日常生活のストレス・周囲からの圧力や期待・既往症などさまざまな要因によって発症する心のトラブルです。近年ではコロナ禍によってストレスを抱えている人も少なくないとされています。
仕事に行くのが億劫になり、フルタイムでの仕事が難しくなってくると、いよいよ休職や退職を考えることになってしまいます。しかしうつ病に罹っていても、元通りに復職できる可能性は十分にあります。
本記事では、うつ病とどのように向き合っていくべきなのかを中心にピックアップし、病気に向き合いながら働く方法や、うつ病を抱えている方が働きやすい環境についても解説します。
現在うつ病に悩んでいる方、うつ病で退職や転職をする予定がある方は、ぜひ参考にしてください。
うつ病に罹っても復職は可能
うつ病にかかると気持ちが落ち込みやすくなり、普段の状態よりも物事に対する意欲が減ってしまいます。
ここで一時的に生活の質が落ちたり、仕事を続けられなくなったりする場合がありますが、うつ病の原因や心の悩みを解消することで気持ちが晴れていくこともあります。
うつ病には適切な治療やカウンセリングが必要になりますので、家族や知人、職場の上司や同僚などの協力も必要になります。周囲が病気に理解を示してくれれば気持ちも落ち着いていき、復職しやすい環境が整っていきます。
職場からできるだけ早く復職を迫られたとしても、心と体のコンディションが整わないうちは職場に戻らないほうが良いでしょう。
気持ちが落ち着き、うつ病の症状から離れて投薬やカウンセリングの必要がなくなった時点で、復職に適した環境を選んで職場復帰を行うことをおすすめします。
うつ病と向き合いながら働く方法
次に、うつ病と向き合いながら働く方法を詳しくみていきましょう。
ストレスケアを優先する
うつ病の方は、心に負担をかけないように注意する必要があります。うつ病のまま仕事を続けるときは、業務よりもご自身のケアやストレスマネジメントを最優先に行ってください。
仕事や人間関係など、自分の心を横に置いて目の前の物事に注力していくと、病気の治療が後回しになり心に大きな負担がかかります。さらなる症状の悪化や治療期間が長引く可能性も懸念されます。
上司やチームの仲間にもうつ病の症状を理解してもらい、産業医や企業内カウンセラーとも連携してストレスを溜めないように働きましょう。プライベートでは不規則な生活習慣やSNS上での人間関係などに注意し、仕事以外のところでストレスを溜めこまないことが大切です。
うつ病への理解を深める
うつ病に罹患した方の多くはうつ病に慣れておらず、うつがどのようなトラブルなのか理解できていない場合があります。
なかには「意欲が下がるのは甘え」と自分を奮い立たせようとする方もいらっしゃいますが、症状への理解を深めながら、不安感や無力感と向き合っていきましょう。
うつ病の方が働くのに適した場所
うつ病の方の就労に適している場所について、就労環境や業種も踏まえてみていきましょう。
メーカーなどの軽作業
メーカーや製造業でのチェック・品出しなどの軽作業はノルマが少なく、上司からのフィードバックやミーティングなどの負担がないため、うつ病の方におすすめです。軽作業は周囲に合わせて対応を変える必要がないため、「うつ病だけれど体力がある(体は健康である)」方におすすめの仕事です。
マニュアル通りの事務作業
事務仕事はマルチタスクが必要になるイメージがありますが、マニュアルが決まっており決まりごとに従って作業や業務を行うものであれば、ストレスがかかりにくくうつ病の悪化を防ぐことができます。業種を問わず多くの求人が揃っており、選択肢も豊富です。
少人数・アットホームな職場
リワークプログラムの利用や少人数でアットホームな職場は、うつ病にかかっていても比較的働きやすい環境を見つけられる可能性があります。
社員を大切にする風土やうつ病に理解の高い環境であれば、長く働き続けることができますよ。
自然や動植物が相手の仕事
清掃や管理系の業務には、自然や動植物を相手にするお仕事も見つかります。人間関係に疲弊してうつ病にかかると、対人関係に苦手意識やトラウマをもってしまう場合がありますが、自然や動植物相手のお仕事なら対人関係のストレスから離れ、気分を変えて仕事ができます。
うつ病をケアしながら適職を探していこう
いかがでしたでしょうか?今回は、うつ病にかかっても仕事に就くことは可能であることを紹介しました。医療機関での適切な治療を続ければ、無理なく現場に復帰することが可能です。うつ病に悩まれている方の就職・復職の参考にしていただければ幸いです。
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