神奈川県の各地域には、さまざまな就労移行支援事業所があります。どこの就労移行支援事業所がよいのかを、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、神奈川県内の就労移行支援事業所を、さまざまな地域ごとに5件紹介します。事業所の選び方や利用方法も解説しますので、参考にしてください。
就労移行支援事業所とは?
就労移行支援事業所とは、心身に障害を抱えた方が学校に通うような感覚で、就労に必要な準備を整えたり、スキルや知識を学んだりする施設です。
一般企業に就職することを希望する方が受けられるサービスです。個別に支援計画をたてて、他の利用者と一緒に就労に向けたサポートを受けます。
求人への応募書類の作成や面接対策などのサポートを受けられる点もポイントです。就労支援員に就職や体調に関する相談をできるため、障害を抱えた方が通いやすい施設です。
神奈川県の就労移行支援事業所5選
神奈川県でおすすめの就労移行支援事業所は次のとおりです。
- ケイエスガード
- ワン・ブリッジ
- りんく
- ほうあんのぞみBlossom
- プレップワークス
通所が可能な地域もお伝えしますので、参考にしてください。
ケイエスガード|川崎市・横浜市
ケイエスガードは、川崎駅から徒歩8分の場所にある事業所で、就労移行支援と就労継続支援を行っています。パソコンコースやITコースが準備されているため、IT関連の職業に就きたい人にはおすすめです。
「初歩から学ぶ!」がコンセプトにされており、自分のペースで通えます。精神障害や知的障害、身体障害、難病を抱える方が利用できます。
ワン・ブリッジ|町田市・相模原市
ワン・ブリッジは、町田市や相模原市などの近隣地域とのつながりを大切にする地域密着型の就労移行支援事業所です。
社会人として必要なマナーやコミュニケーションスキル向上のためのグループワークを受けられます。通所者は20代が半数を占め、7割は精神疾患を抱えている方です。小田急線町田駅から徒歩5分、JR横浜線町田駅から徒歩10分の場所にあります。
りんく|泰野市
りんくは、2021年に渋沢駅近くに移転してきた就労移行支援事業所です。自分のペースで働く準備をできる基本コースと、早期の就職を目指す短期コースが準備されています。精神保健福祉士が2名在籍しており、安心してサービスを受けられます。
ほうあんのぞみBlossom|小田原市
ほうあんのぞみBlossomは、宝安寺の社会福祉事業部によって運営されている小田原市の就労移行支援事業所です。当施設ではアサーションの講習会が受けられます。
アサーションとは、主張はしっかり行いつつ、相手を傷つけないコミュニケーション方法です。就職後に自立するための調理実習なども行われています。
プレップワークス|横須賀市
プレップワークスは、2020年9月に開所した横須賀市にある就労移行支援事業所です。生活のリズムを整えたり、社会人としてのマナーや知識を身に付ける基礎訓練を受けたりできます。
実践訓練ではスタッフが同行して、企業見学や企業実習への参加が可能です。就職活動時には、企業研究や書類作成、面接練習などをスタッフがサポートしてくれます。
神奈川県で就労移行支援事業所を選ぶ際のポイント
就労移行支援事業所を選ぶ際のポイントは、次のとおりです。
- 自分が抱える障害に事業所が対応できるのかを確認する
- 事業所の雰囲気をチェックする
- 希望する業種や職種のサポートを受けられるかを確認する
- 通いやすい距離にある施設を選ぶ
- 就労実績を確認する
- 自治体などが運営する公的な機関にも相談してみる
それぞれについて解説します。
自分が抱える障害に事業所が対応できるのかを確認する
まずはホームページを確認したり、問い合わせたりして自分が抱えている障害に事業所が対応可能なのかを事前に確認しましょう。
就労移行支援事業所は、事業所によって対応可能な障害が限られていることがあるのです。すべての障害に対応できる事業所や、一部の障害にしか対応できない事業所もあります。
事業所の雰囲気をチェックする
就労移行支援事業所の多くは無料で見学できます。見学会や体験会で、事業所のスタッフ対応や施設内の設備をチェックして自分に適しているかを確認しましょう。また通所している人にどのような人がいるのかも確認することをおすすめします。
希望する業種や職種のサポートを受けられるかを確認する
就労移行支援事業所によって、サポートできる業種や職種が異なります。自分が希望する職業に就くための講座やカリキュラムが準備されているのかを確認しましょう。
通いやすい距離にある施設を選ぶ
就労移行支援事業所は数ヶ月から最大2年間通います。自宅から施設までが遠く、通所に時間がかかる場合は、途中で挫折する恐れがあるため注意してください。
また公共交通機関からどれくらいの距離にあるのかを確認して、通所することが苦にならないようにしましょう。
就労実績を確認する
施設利用者の就職先を確認して、実際に自分が希望する職業に就けた人がいるのかどうかもチェックしましょう。
就労実績だけではなく、職場への定着率も確認しておくと安心です。ホームページなどで公開されていることは少ないので、電話で問い合わせたり、見学会で尋ねたりして施設の実績を把握しましょう。
自治体などが運営する公的な機関にも相談してみる
就労移行支援事業所の他にも、自治体などの公的な機関が運営する障害者の就職サポート施設があります。
自分に適した就労移行支援事業所や職業が分からない場合は、まずは自治体が運営する施設で相談するのもよいでしょう。就労移行支援事業所についても詳しいことが聞けます。
就労移行支援事業所を利用するまでの流れ
就労移行支援事業所を利用するまでの流れは、次のとおりです。
- 就労移行支援事業所を探す
- 就労移行支援事業所を見学する
- 事業所を比較して利用先を選ぶ
- 障害福祉サービス受給者証を申請する
- 事業所と契約を結ぶ
- 就労移行支援事業所に通う
各ステップについてわかりやすく解説します。
1.就労移行支援事業所を探す
まずは就労移行支援事業所を探しましょう。自宅からなるべく近くて、自分の希望に沿った支援を受けられそうな事業所を複数ピックアップしてください。
2.就労移行支援事業所を見学する
ピックアップした就労移行支援事業所に見学を申し込んで、施設を訪ねてみましょう。複数個所を巡った方が、自分に適した事業所を見つけやすいです。見学をした際は、わからないことは、なんでも質問しましょう。
3.事業所を比較して利用先を選ぶ
見学会に参加したときの事業所の印象や雰囲気をもとに比較検討してください。自分の目的とする職業に就くためのサポートが提供されているのかを考慮することも大切です。
4.障害福祉サービス受給者証を申請する
利用を希望する就労移行支援事業所が決定したら、居住地域の行政窓口に事業所を利用したい旨を伝えましょう。下記の必要書類を準備して受給者証の申請を行ってください。
- 印鑑(認印)
- 申請者の氏名や居住地が確認できるもの
- 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳等の障害者手帳
- 自立支援医療受給者証(精神疾患を理由として通院している方に交付される証書)
- 障害や病名が確認できる医師の診断書(主治医の意見書)
5.事業所と契約を結ぶ
受給者証が発行されたら、利用する就労移行支援事業所と利用契約を結びます。
6.就労移行支援事業所に通う
就労移行支援事業所に通う際は、スタッフが個別支援計画を作成して、それに従って就職を目指してカリキュラムを実践します。
神奈川県の就労について相談できる施設
神奈川県には次のような就労に関する相談施設があります。
- ハローワーク
- 国立県営神奈川障害者職業能力開発校
- 職業訓練法人神奈川能力開発センター
各施設について説明します。
ハローワーク
ハローワークでは、就職を希望する障害者の求職登録を受け付けています。職業相談員が障害の種類や適性に応じて、就職相談や職業紹介、就労するための指導を行ってくれます。
また障害者の雇い入れを希望する事業主のサポートも実施されています。必要に応じて、神奈川県職業支援センターへの紹介や各種助成金の案内も行っています。
国立県営神奈川障害者職業能力開発校
国立県営神奈川障害者職業能力開発校は身体や知的、精神などの各障害を抱えた方を対象に職業訓練を行う施設です。
専門技術系の訓練や事務系の訓練、作業系の訓練を実施しています。実際の訓練状況を見学することもできます。
職業訓練法人神奈川能力開発センター
職業訓練法人神奈川能力開発センターは知的障害者の自立と就労を目指して、全寮制による2年間の職業訓練や就労支援、自立訓練を受けられる施設です。
神奈川県にある就労移行支援事業所を利用してみよう
心身の障害を抱えて、就職に困っている場合は神奈川県にある就労移行支援事業所を利用するとよいでしょう。就労移行支援事業所では就職に必要なスキルや知識が学べます。しっかりとスキルや知識を学ぶためには、自分の状況に適した事業所を選ぶことが大切です。
川崎や横浜にお住まいの方で、就労移行支援事業所、就労継続支援事業所をお探しの場合はケイエスガードにご相談ください。通所するための手続きについても、丁寧にアドバイスいたします。無料で見学もできますので、まずは気軽にお問い合わせください。